契約変更時の有給付与日数の計算方法とは
2018.06.07
パートタイマーの勤務日数が変更になった場合(勤務日数が増えた/減った)パートタイマーから正社員へなった場合等、労働契約の変更により、勤務日数や勤務時間に変更があった場合の有給付与日数はどのようにカウントすれば良いのでしょうか?今回は、労働契約変更時の有給付与日数の判断式についてご紹介します。
有給は基準日(有給が付与される日)の契約内容(勤務日数)で判断
契約変更前の勤務日数により、付与日数を判断するのでしょうか?それとも契約変更により、新たに定めた勤務日数で付与日数を判断するのでしょうか?
<契約が変更になった場合の取り扱い>
有給は基準日(有給が付与される日)の契約内容(勤務日数)で判断します。
「直近の基準日以降に契約変更があっても、新たな契約内容で過去を振り返る必要はありません」
契約変更日以後に到来する次の基準日に於いて、変更した契約(勤務実績)に応じた付与日数を与えることになります。変更した契約内容に応じる日数を、遡及して追加付与する必要はありません。
例えば、4月1日に採用されたパートタイマー(週3日勤務/1日4時間勤務)が
同年11月1日付で正社員(週5日勤務/1日8時間労働)となった場合
入社日から6ヶ月勤務した場合、有給付与日(基準日)は10/1となります。そして上記基準日に於ける労働契約は、週3日勤務/1日4時間のパートタイマー契約ですので発生する有給付与日数は5日となります。
有給が付与される基準日時点では、パートタイマー契約でありますので、仮に正社員になったとしても有給はあくまで過去のパートタイマーとしての勤務実績で判断します。基準日以後、正社員になった場合であっても、10日を与える必要はありません。
(遡及して5日を追加付与する必要はありません。)
次の基準日である翌年10月1日(入社日から1年6ヶ月後)に於いて、正社員として11日※)の付与日数を与えれば大丈夫です。一度付与した有給日数に増減が生じることはありません。
※)11日であることに注意!!
勤続年数の算定はパートタイマー期間も通算されます。
有給は基準日に於ける労働契約に応じて、付与日数が決まる。
注意すべきなのは、契約変更日と基準日が同一日の場合です。
例えば、4月1日に採用されたパートタイマー(週3日勤務/1日4時間勤務)が同年10月1日付で正社員(週5日勤務/1日8時間労働)となった場合
↓
入社日から6ヶ月勤務した場合、有給付与日(基準日)は10/1となります。そして基準日である10/1に正社員に契約変更した場合は、パートタイマーとしての過去勤務実績ではなく、正社員としての日数を与えることになります。
4/1~9/30までの間、パートタイマー勤務(週3日勤務/1日4時間勤務)であっても付与日である10/1に契約変更した場合は、正社員契約に応じた日数(10日)を付与しなければなりませんので注意が必要です。
何故なら、基準日である10/1には、正社員契約となっているからです。