アルバイト・パートにも健康診断の受診義務があるか?

2020.02.27

健康診断(ここでは定期健康診断に限定します)は正社員に対し、一年に一度行わなければなりません。それではアルバイト、パートタイマー(以下、「短時間労働者」という)については、正社員同様、健康診断を受診させる必要があるのでしょうか?

短時間労働者であっても健康診断の受診は必要です

短時間労働者であっても、一定要件に該当する働き方をしている場合、健康診断を受診させる必要があります。パートの健康診断受診要件は以下の通りです。

受診義務がある短時間労働者とは

1週間の所定労働時間が、同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上であり、次の1~3のいずれかに該当すること

1.雇用期間の定めのない者
2.雇用期間の定めはあるが、契約の更新により1年以上使用される予定の者
3.雇用期間の定めはあるが、契約の更新により1年以上引き続き使用されている者

受診義務のない短時間労働者とは

それに対し、週の所定労働時間が4分の3未満の者については、健康診断は強制ではなく任意となっております。健康診断の受診は必須ではありません。

但し、行政通達では週の所定労働時間が、正社員労働時間の2分の1以上の場合は、検診を受けることが望ましいとされております。(努力規定)

「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の施行について」 
基発 第663号 (平成5年12月1日)  

要件に満たない短時間労働者の場合、必ずしも健康診断を受診させる義務はありません。しかし、短時間労働者も会社の戦力であり、健康管理の重要性は正社員も短時間労働者も変わりはありません。

受診要件を問わず、健康診断の受診を検討してみても良いと思います。